ある光源の色が、ある温度に熱せられた完全放射体の色と視覚的に比べて、同じかまたは非常に似ている場合、完全放射体の温度を色温度といいます。
色温度の逆数106倍を単位にとり、これをミレッド(Mired : micro reciprocal degree)と呼び、色温度変換能力を表わす単位として用いられています。
オリジナルの光源の色温度がK1で、フィルターを通ってきた光の色温度をK2としますと、このフィルターの色温度変換能力は次式で求められます。
( | 106 | - | 106 | ) | ミレッド |
K2 | K1 |
この値は、アンバー系のフィルターではプラスとなり、色温度を下降させ、ブルー系のフィルターではマイナスとなって色温度を上昇させます。
色温度変換能力
カラー写真撮影に当たり、一般の撮影光の色温度変換を目的とした色温度変換フィルターについてJISB7125(写真撮影用色温度変換ガラスフィルター)にB-R変換能力(v)、G-R変換能力(w)、が規定されています。
B-R変換能力(v)
フィルターのB-R変換能力は、次式によって求められます。
v=22.1(logTr-logTb)デガミレッド
Tr:波長610nm、635nm及び655nmでのフィルターの透過率の平均値(%)
Tb:波長405nm、435nm及び465nmでのフィルターの透過率の平均値(%)
G-R変換能力(w)
フィルターのG-R変換能力は、次式によって求めます。
w=61.6(logTr-logTg)デカミレッド
Tg:波長510nm、545nm及び565nmでのフィルターの透過率の平均値(%)
フィルターの明るさ(p)
レンズにフィルターを装着して撮影する際に、必要なレンズの絞りを開く段数の値をフィルターの明るさといい、次式によって求め、下記のように表示します。
P=log2 | 100 | |
T |
T:前記のTb、Trの平均値(%)
T(%) | P |
84以上100以下 | 0 |
59以上84未満 | 0.5 |
42以上59未満 | 1.0 |
30以上42未満 | 1.5 |
21以上30未満 | 2.0 |
色温度フィルターの変換能力と肉厚との間には、次のような近似式が成り立ちます。
v1 | = | t1 |
v2 | t2 |
v1:肉厚t1における変換能力
v2:肉厚t2における変換能力
このホームページに掲載されていない色温度変換フィルターを得たい場合は、上式により求めることができます。
溶解ロットによる性能の変動は、肉厚の調整により補正します。
分 類 | ガラスタイプ | 色温度変換能力 | 用 途 | サイズ(mm) | 厚さ(mm) |
---|---|---|---|---|---|
色温度変換フィルター(アンバー) | LA-20 | +20ミレッド | 色温度下降用 | 50×50 | - |
LA-40 | +40ミレッド | ||||
LA-80 | +80ミレッド | ||||
LA-100※中止予定品 | +100ミレッド | ||||
LA-120 | +120ミレッド | ||||
LA-140 | +140ミレッド |
分 類 | ガラスタイプ | 色温度変換能力 | 用 途 | サイズ(mm) | 厚さ(mm) |
---|---|---|---|---|---|
色温度変換フィルター(ブルー) | LB-20 | -20ミレッド | 色温度上昇用 | 50×50 | - |
LB-40 | -40ミレッド | ||||
LB-80 | -80ミレッド | ||||
LB-100 | -100ミレッド | ||||
LB-120 | -120ミレッド | ||||
LB-145 | -145ミレッド | ||||
LB-165 | -165ミレッド | ||||
LB-200 | -200ミレッド |
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